豊田自動織機は、全日本空輸（ANA）と共同で、羽田空港の制限区域内において、自動運転レベル4の無人貨物搬送の試験運用を実施した。これは、国内で初めて空港制限区域内でのレベル4自動運転による無人貨物搬送となる。

今回の試験運用では、豊田自動織機が開発した自動運転トーイングトラクターを使用し、国内貨物搬送を想定したシナリオで実施された。トーイングトラクターは、あらかじめ設定されたルートを自律走行し、貨物コンテナをけん引して、駐機場と貨物エリアの間を往復した。

今回の試験運用は、国土交通省が2025年までに実現を目指す、空港におけるレベル4自動運転の実用化に向けた取り組みの一環として行われた。

空港における地上作業は、人手不足が深刻な問題となっている。今回の試験運用は、自動運転技術を活用することで、省人化や効率化を図り、この問題を解決する可能性を示すものとして注目されている。

豊田自動織機は、今回の試験運用で得られた知見を活かし、2025年中の羽田空港での無人搬送の実用化を目指すとしている。今回の試験運用の成功は、物流業界全体にとっても大きな一歩となるだろう。自動運転技術の進展は、物流の効率化やコスト削減に貢献し、人手不足の解消にもつながることが期待される。