ＴＤＫは、トンネル磁気抵抗効果を応用したＴＭＲセンサーの生産能力を2025年半ばまでに倍増させる。約350億円を投じ、生産ラインを増強する。ＴＭＲセンサーは、微小な磁気センサーの一種で、高感度であることが特徴で、小型化や低消費電力化も可能となっている。自動運転車は、周囲の環境を正確に把握するために、様々な種類のセンサーを利用しているが、ＴＭＲセンサーは、車両周囲の磁場の変化を検出することができるため、自動運転車の位置情報や周囲の環境を把握する。

地磁気センサーとして利用され、自動運転車がどの方向を向いているかを検出することができたり、自動運転車の高度な走行制御や衝突回避技術にも利用される。ブレーキやステアリングなどの走行制御にも利用されるなど、高精度センサーの需要が拡大している。ＴＤＫは、主力のリチウムイオン電池などに続く収益の柱に育てる方針。