株テーマ:EVメーカーの関連銘柄
世界的な電気自動車(EV)市場は、近年急速な成長を遂げている。2023年には、EVの世界販売台数が約1,400万台を超え、全自動車販売に占める割合は16%に達した。
特に中国市場が牽引役となっており、BYDなどの国内メーカーが大きなシェアを占めている。BYDは2023年第4四半期にテスラを上回り、世界最大のバッテリー式電気自動車(BEV)メーカーとなった。
一方、日本国内のEV普及は他国と比較して遅れが見られる。2023年の国内EV(BEV)販売台数は約8万台で、前年から50%増加したものの、市場全体に占める割合は約3.5%にとどまっている。
2025年1月のEVシェアは前年同月比で減少し、2.66%となった。
この背景には、充電インフラの整備不足や車両価格の高さなどが影響している。
世界の主要自動車メーカーは、EVへの移行計画を相次いで発表している。例えば、トヨタ自動車は2030年までに年間350万台のEV生産を目指している。
しかし、2024年には一部のメーカーが需要の伸び悩みを理由に、EV生産計画の見直しを行った。フォードやボルボなどがEV目標を下方修正し、ハイブリッド車への注力を強めている。
アジア・オセアニア地域では、中国や韓国の企業がEV生産を強化しており、市場構造の変化が進行中である。
JETRO.GO.JP
各国政府もEV普及に向けた目標を設定し、政策的な支援を行っている。例えば、欧州連合(EU)は2035年までに新車販売をゼロエミッション車に限定する方針を打ち出している。
総じて、EV市場は世界的に拡大傾向にあるものの、地域ごとの普及状況やメーカーの戦略には差異が見られる。今後の市場動向は、各国の政策、インフラ整備、消費者の需要動向など多岐にわたる要因によって左右されるだろう。