株テーマ:ダイナミックマップの関連銘柄
ダイナミックマップは、高精度の絶対位置精度や三次元空間情報で、自動走行システム実現に向けて中核を担う重要な要素となる。三菱電機、ゼンリン、パスコ、アイサンテクノロジー、インクリメントP、トヨタマップマスターは、自動車メーカー9社と「ダイナミックマップ基盤企画株式会社」を設立。2017年6月にダイナミックマップ基盤に総額37億円が出資され、2018年度までに国内の高速道路・自動車専用道全線の高精度3次元地図基盤データの整備に着手する。将来的には国内一般道や海外の道路も事業対象とすることも計画している。ダイナミックマップ基盤は、2021年4月7日に、高速道路から一般道まで対応した次世代3次元地図データを2023年度から導入すると発表した。
また、デジタル地図を活用したサービス立ち上げの動きもある。工場や倉庫などのデータと道路データを組み合わせ、部品などの配送状況を把握できるサービスや事故が起きやすい場所の特定など都市計画向けにデータを販売するなど、地図データの収益化を進める。デジタル地図を含む位置情報サービスの世界市場規模は2026年に2018年比で4倍の約7兆円に拡大するとの試算もある。
ゼンリンは、2017年に蘭トムトムと提携し、走行中の自動車の地位情報をGPSで集め、正確な渋滞情報を提供。2019年9月にはDiDIモビリティジャパンと業務提携。2020年3月にはNTTと資本業務提携し、2020年度から高度地理空間情報データベースを共同で構築する。
三菱商事とNTTは、2019年12月にカーナビゲーションや自動運転向けの位置情報システム、高精度地図を提供する蘭ヒアに共同出資した。