2025年の暗号資産市場は大きな転換期を迎える可能性がある。トランプ政権の誕生により、米国における暗号資産の規制緩和と市場拡大への期待が高まっており、関連銘柄への注目度も上昇している。


■トランプ政権の暗号資産関連の動き

トランプ氏は、大統領選挙期間中から暗号資産に対して積極的な姿勢を示しており、2024年7月に行われた暗号資産業界のイベントでは主に以下のように表明した。

・暗号資産でも米国第一　中国の支配を許さない
・ビットコイン関連雇用を米国にとどめる　国内での採掘を推進する
・暗号資産に特化した諮問委員会を設置　就任100日で透明性ある規制を導入する
・米ドル連動のステーブルコインを推進し、ドル支配を新分野に広げる
・犯罪者などから押収したビットコインを米政府は売却せず、戦略的に備蓄する


また、トランプ氏は2025年1月には、暗号資産の利用を促進する大統領令に署名した。財務長官や米証券取引委員長など関係閣僚で構成する作業部会をホワイトハウス内で設置し、6か月以内に仮想通貨の規制の枠組み提案を命じた。大統領令時には主に以下のように表明した。

・6か月以内に仮想通貨の規制枠組み提案を命令
・経済の各分野でデジタル資産やブロックチェーンの責任ある発展と利用を支援
・国家のデジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価
・合法的で正当なドルの裏付けを持つステーブルコインの開発と成長を促進


これらの政策は、暗号資産市場に大きな影響を与え、関連企業の株価上昇をけん引する可能性がある。


■注目される暗号資産関連銘柄

・SBIホールディングス(8473)
暗号資産取引所や英米日などでのマーケットメイカーなど暗号資産分野で多角的な事業を展開しており、暗号資産市場の拡大と共に、業績向上が期待される。

・マネックスグループ(8698)
子会社のコインチェックグループが米ナスダックに上場し、米国市場での成長が期待される。

・メタプラネット(3350)
ビットコイントレジャリー事業を開始し、ビットコインの購入・備蓄を積極的に行う。ビットコインの価格上昇が、メタプラネットの資産価値向上につながる。

・リミックスポイント(3825)
暗号資産投資事業を強化し、ビットコインやイーサリアムなどの保有を拡大。

・Speee(4499)
ステーブルコインを用いた国際送金ソリューションや異なるブロックチェーン間で簡単にデジタル資産を交換できるようにするクロスチェーンブリッヂを展開する。