2月中国財新製造業PMIは50.8となり、市場予想の50.4、前月の50.1を上回った。この結果は、製造業活動が3カ月ぶりの高水準に達したことを示している。財新PMIは、民間企業や中小企業に焦点を当てた指標であり、中国経済の動向を測る重要なデータだ。今回の上昇は、春節後の生産再開や国内外の需要回復が背景にあるとみられる。

財新によると、2月の生産指数と新注文指数はともに拡大ゾーンで3カ月ぶりの高水準に達した。供給と需要の両面で改善が見られ、特に新輸出注文指数が2024年5月以来の最高値を記録した点が注目される。国際市場での需要が持ち直しつつあり、中国製品への引き合いが強まっている兆候だ。一方、雇用指数は依然として慎重な動きを示しており、企業が労働力拡大に積極的でない姿勢が続く。

中国経済は、2024年末の景気刺激策や輸出促進策が徐々に効果を発揮しつつある。米国との通商摩擦や関税リスクが懸念される中、輸出の回復は明るい材料だ。ただし、世界経済の不確実性や国内消費の低迷が依然として足かせとなり、製造業の持続的な成長には課題が残る。