日本半導体製造装置協会（SEAJ）は、2024年度から2026年度までの半導体・FPD製造装置の需要予測を発表した。AI関連需要の拡大や先端半導体への投資増加を背景に、市場は着実な成長を続ける見通しだ。

2024年度の日本製半導体製造装置販売高は、前年度比20%増の4兆4,371億円と予測された。中国市場の好調さとAI関連を中心としたメモリー投資の回復が主な要因だ。2025年度は5%増の4兆6,590億円、2026年度は10%増の5兆1,249億円と、成長が続く見込みだ。

AIサーバー向けGPUやHBMの需要が極めて旺盛で、データセンターの消費電力抑制と演算能力向上のため、次世代品への移行が必須となっている。また、PCやスマートフォンへのオンデバイスAI搭載も進み、2027年にかけて市場が本格的に立ち上がると予想されている。

FPD製造装置市場も回復基調にある。2024年度の日本製FPD製造装置販売高は、前年度比30%増の3,351億円と予測された。韓国でのG8.6クラスOLED投資開始が主な要因だ。2025年度は3%増の3,451億円、2026年度は10%増の3,796億円と予想されている。

世界半導体市場は2030年に1兆ドル規模に成長すると予想されており、製造装置市場も中期的に高い成長率が見込まれている。AI関連半導体の需要拡大や、高性能化・低消費電力化・大容量化に向けた技術進化が、市場成長を牽引すると予想されている。