米労働省が10日発表した2024年12月の雇用統計によると、非農業部門の雇用者数は前月比25.6万人増加した。11月の21.2万人増(改定値)から伸びが加速し、市場予想の20万人増を上回る結果となった。

失業率は4.2％から4.1％に低下した。医療、政府、社会福祉分野での雇用増加が全体の成長を牽引し、小売業も11月の減少から回復を見せた。平均時給は35.69ドル（前月比+0.3％、前年比+3.9％）と、11月の4.1％増から伸びが鈍化した。インフレ圧力の低下を示唆する動きとして注目される。

2024年は年間を通じて非農業部門の雇用者数が220万人増加したが、2023年の300万人増からは減速している。特に医療や政府関連、社会福祉分野での安定した雇用創出が見られる一方、製造業や建設業では変化が限定的だった。

米経済が減速しつつも堅調な労働市場を維持していることが示されており、今後の利上げ動向や企業の投資活動が注目される。