不動産経済研究所が発表した2024年11月の首都圏新築分譲マンション市場動向によると、発売戸数は前年同月比18.7%減の2,231戸となり、販売状況の低調さが鮮明となった。平均価格も7,988万円と4カ月ぶりに下落に転じ、在庫数は5,205戸と昨年12月以来の高水準に達した。

11月の初月契約率は61.5%と、前年同月比で12.7ポイント低下。これは10月の83.3%から大幅に下落しており、需要の弱まりが目立つ。平均価格は前年同月比3.2%減、1㎡単価は5.2%減となり、ともに4カ月ぶりの下落となった。

特に東京23区では、平均価格が1億889万円（前年同月比15%減）、1㎡単価が174.5万円（11.9%減）と大幅な減少が見られた。一方で、埼玉県や神奈川県では価格が上昇傾向にあり、地域ごとの動向に違いが見られる。

需要が低迷する背景には、金利上昇や消費者心理の冷え込みが影響していると考えられる。また、高価格帯物件の販売が鈍化しており、供給側が価格調整を進める必要性が高まっている。