防衛省は、小型・軽量化した高出力マイクロ波（HPM）発生装置をドローンに搭載し、飛来する敵対ドローンを無力化する研究を開始している。2014年度から高出力マイクロ波研究を開始し、（6701）NECとの共同研究で屋内照射実験用の高出力発生装置を開発済みだ。2022年度からは、（3105）日清紡 HDの子会社日本無線と屋外で照射できるよう出力をさらに高めた装置を開発する。

防衛省は米国防総省と、高出力マイクロ波システムに関する日米共同研究を6年間にわたって実施することで合意した。両国は共同で試験を行い、データを共有することで実用化を加速させる方針だ。

ドローンの軍事利用が進む中、大量のドローンを一斉に飛ばす攻撃への対処が喫緊の課題となっている。高出力マイクロ波は、照射すると電子機器に誤作動を引き起こし、故障させる機能を持つ。広範囲に照射できるため、大量のドローンへの対処が期待できる。