太陽光発電施工が主力で、害虫防除も手掛けるサニックスは、飲食店や食品工場で出た油かすなどの汚泥から抽出するバイオマス燃料の生産能力を、現在の2倍となる年4320トンに引き上げる。新たなラインを稼働させ、2025年度のフル生産をめざす。

バイオマス燃料「再生油Bio（バイオ）」の原料は、飲食店などから出た廃液をこして残る油脂や食べ物のかすが混ざった「グリストラップ汚泥」で、ゴミや汚泥分を除去し、油分のみを分離回収することで、化石燃料の代替燃料として利用可能にした再生燃料。2000年に廃液のみを処理する施設としては国内最大規模のひびき工場（廃液処理施設）を竣工させている。現状の設備は年間2160トンの生産能力を持つが、生産が需要に追いついていないという。

サニックスは中期経営計画で廃液処理事業の拡大を打ち出し、26年3月期に売上高を23年3月期比25％増となる25億円に引き上げる目標を掲げた。3年間に設備や研究へ全体で48億円の投資を計画している。