機械要素部品メーカーのＴＨＫは、2025年末をめどに電気自動車（ＥＶ）の公道実証に乗り出す。機械要素部品メーカーとしてのノウハウを生かして実走行可能なＥＶをこのほど開発。実証を通じてデータを収集し、ＥＶ関連事業の拡大に向けて可能性を検討する。

ＴＨＫは、自動車向けのステアリングギアやベアリング、減速機など、さまざまな機械要素部品を製造している。これらの部品はＥＶの走行性能や安全性にも大きく影響するため、ＥＶの開発・製造において重要な役割を担っている。

今回開発したＥＶ「LSR-05」は、ＴＨＫが自社で設計・製造した部品を搭載している。また、自動運転やコネクテッドカーなどの最新技術にも対応している。プラットフォームにはＴＨＫ独自開発の93kWの可変磁束型インホイールモーターをリアに2基、フロントには220kWのモーターを1基搭載した4輪ステア機構を採用。さらにはアクティブサスペンション、MR流体減衰力可変ダンパー、電動ブレーキなどを搭載し、上質な乗り心地と優れた操縦安定性を実現した。