完全子会社の富士チタンは、村田製作所と積層セラミックコンデンサ（ＭＬＣＣ）などに使われるチタン酸バリウムの製造を行う合弁会社を設立する。富士チタンは、チタン酸バリウム製造事業に関連する主要な資産・負債等を切り離し、会社分割により新会社を設立し、富士チタンが55％、石原産業が10％、村田製作所が35％の出資を行う予定となっている。チタン酸バリウムの生産能力増強のための宮崎県延岡市第2工場の建設を予定している。

富士チタンは延岡工場で数十億円を投じて、積層セラミックコンデンサの原料「チタン酸バリウム」の生産能力を約2倍に拡大する。石原産業はチタン酸バリウムを子会社の富士チタンで製造し、原料の四塩化チタンは本体で製造するため、増産効果は大きい。「チタン酸バリウム」は世界的に供給不足となっており、ＥＶは従来のガソリン車の2倍以上の積層セラミックコンデンサが必要となるため、需要はますます増加する。

「チタン酸バリウム」関連
4028 石原産業
4078 堺化学工業
4092 日本化学工業
4100 戸田工業
5331 ノリタケカンパニーリミテド
6976 太陽誘電