ＪＲ東日本が、電車のブレーキ時に発生する回生電力エネルギーを有効に活用するため、超電導技術を活用したフライホイール蓄電システムの実証実験を開始したことで、東洋電機製造が一時ストップ高となっていた。東洋電機製造は、2018年にＪＲ東日本から鉄道用超電導フライホイール蓄電システムの委託研究を受注し、開発してきた。フライホイール蓄電システムとは、装置の内部にある大型の円盤（フライホイール）を回転させることによって、回生電力を運動エネルギーとして貯え、必要に応じて運動エネルギーを再び電力に変換するシステムで、一種の蓄電装置。

超電導技術を採用し、フライホイールを浮上させ、非接触とすることで回転損失を低減させており、鉄道用蓄電システムとしては世界初となる。下り勾配を走行する列車から回生電力エネルギーとして貯蔵し、上り勾配を登坂走行する列車にエネルギーを放出する仕組みで、送電する電力を削減できる。