小野薬品工業は通期営業利益を870億円から940億円と8％上方修正した。10月にも800億円から870億円と8.8％上方修正しており、再び上方修正した。ロイヤリティなどが想定を上回る見通し。ロシュとPD-L1抗体関連特許に関するライセンス契約を締結したことなどが寄与する。

また、2021年3月期第3四半期(4-12月)の営業利益は24.4％増の821億円となった。4-9月の25.1％増からは減少した。

抗悪性腫瘍剤「オプジーボ」は腎細胞がんや胃がんへの使用の堅調な推移や食道がんへの使用も拡大。新型コロナウイルスの影響で新規治験の被験者登録の延期などによる治験費用の減少や学術講演会の見直し、MRの医療機関訪問の自粛などから営業活動経費が減少したことなどが寄与した。

小野薬品工業の株価は29円高の3154円で推移している。