明治 ＨＤ子会社のＫＭバイオロジクスが、ＡＭＥＤ（日本医療研究開発機構）の「新型コロナウイルス感染症に対するワクチン開発」に採択されたことを材料視している。国立感染症研究所、東京大学医科学研究所などと協業し、2020年度に動物による非臨床試験を終え、結果を踏まえて臨床試験を開始する予定となっている。スピード感がないように見えるが、ＫＭバイオロジクスは新型インフルエンザのパンデミックに備えて、あらかじめプロトタイプワクチンの製造販売承認を取得しており、5700万人分の生産が可能な設備を保有している。

新型コロナワクチンに対しても同様のプロトタイプワクチン申請を検討し、パンデミック発生時には必要に応じて、製造株を変更することで対応する手法で参画する。同じ熊本の化血研（化学及血清療法研究所）がルーツで、2018年に化血研が全株譲渡し、明治 ＨＤの連結子会社となっている。ＫＭのＫは本社のある熊本、Ｍは明治グループに由来する。