日本新薬は、前3月期売上を1080億円から1140億円、営業利益を185億円から200億円、純利益を140億円から160億円へ上方修正した。自社創薬品の肺動脈性肺高血圧症治療剤「ウプトラビ」を中心に排尿障害改善剤「ザルティア」などが、海外売上に伴うロイヤリティ収入が増加した。中外製薬との血液がん薬共同販売も売上に貢献している。機能性食品事業でもプロテイン製剤などの売り上げが増加した。配当性向が40％で前期末配当を29円から41円へ増配する。

日本新薬は医家向け医薬品が主体で、連続最高益更新中。薬品株の中では特に目立った存在ではないが、今期は少ない量で高い薬効がある「高薬理活性医薬品」の受託生産に参入するため、33億円を投じて工場を拡張した。自社製剤の「ウプトラビ」の生産以外に、他社製剤の生産も受注するため、さらなる業績拡大が期待出来そうだ。日本新薬の株価は280円高の7480円と3.8％上昇している。