オープンAI、アルトマンCEOが資金調達に向け精力的な動き

オープンAIのサム・アルトマンCEOが、大規模な資金調達に向けて精力的な動きを見せている。アルトマン氏は今週、アラブ首長国連邦（UAE）を訪問し、アブダビ首長国のテクノロジー投資会社MGXと資金調達を巡り協議する計画だ。

オープンAIは新たな資金調達ラウンドで約400億ドル（約6兆円）の調達を目指している。この資金調達ラウンドでは、（9984）ソフトバンクグループが主導する方向で協議が進んでおり、150億〜250億ドルの出資を検討しているとされる。

MGXは昨年10月、オープンAIが66億ドルを調達した資金調達ラウンドにも参加していた。当時の企業価値は1570億ドルと評価されていたが、今回の資金調達では3400億ドルまで跳ね上がる可能性がある。

アルトマン氏は今週、アジア諸国を精力的に訪問している。2月5日にはインドを訪れ、政府高官らと協議を行った。インドはオープンAIにとって米国に次ぐ第2の市場であり、低コストのAIエコシステム構築に向けた協力を模索しているとみられる。

一連の動きは、中国のスタートアップDeepSeekが低コストで高性能AIモデルを開発したと主張したことを受け、競争が激化する中での資金調達強化策とみられる。アルトマン氏の精力的な動きは、AIの覇権争いが国家レベルで展開される中、オープンAIの競争力維持に向けた必死の努力を示しているといえるだろう。