2024年の訪日外国人旅行消費額が過去最高の8兆1,395億円に達したことが、観光庁の調査で明らかになった。これは前年比53.4%増、2019年比でも69.1%増となる。

消費額のトップは中国で1兆7,335億円（全体の21.3%）、次いで台湾の1兆936億円（13.4%）、韓国の9,632億円（11.8%）と続く。上位5カ国・地域で全体の65.7%を占めている。

宿泊費が33.6%と最も高く、次いで買物代（29.5%）、飲食費（21.5%）の順となっている。2023年と比較すると買物代の構成比が増加し、2019年との比較では宿泊費の構成比が増加した一方で買物代が減少している。

訪日外国人1人当たりの旅行支出は22万7,242円で、前年比6.8%増、2019年比では43.3%増となった。国籍・地域別では英国が38万3千円と最も高く、次いでオーストラリア（38万2千円）、スペイン（37万円）の順だ。

2024年の訪日外国人数は3,687万人で、前年比47.1%増、2019年比で15.6%増となった。特に中国からの訪日客が大幅に増加し、前年比158.6%増の611万人を記録した。

インバウンド消費の回復は日本経済にとって明るい材料だ。特に中国からの旅行者の増加が顕著であり、今後も継続的な成長が期待される。政府は引き続き、訪日外国人の受け入れ環境整備や地方への誘客促進などの施策を進めていく方針だ。