（4107）伊勢化学工業は通期業績予想および配当予想を上方修正し、29800円（＋3590）と大幅高になっている。上場来高値は6月14日の40500円。伊勢化学工業は、ヨウ素の生産において世界シェア約15％を占める主要企業だ。日本はチリに次ぐ世界第2位のヨウ素生産国で、世界シェアの約30％を持つ。その中で、伊勢化学工業は国内トップの生産量を誇り、世界市場でも重要な地位を占めている。

2024年12月期の通期業績予想と配当予想を修正したことを発表した。ヨウ素製品の販売価格の上昇や円安効果が寄与し、増収増益となる見込みだ。これに伴い、配当予想も大幅に増額された。

　売上高：従来予想の330億円から332億円へ修正（0.6%増）
　営業利益：68億円から77億円（13.2%増）
　経常利益：66億円から75億円（13.6%増）
　純利益：46億円から51億円（10.9%増）

ヨウ素の国際市況が想定を上回る価格で推移したことや、円安が収益に寄与したことが背景にある。一方、一部販売先での在庫調整により、販売数量は想定を下回った。

配当予想の増額
　期末配当金：1株あたり160円から200円に引き上げ（40円増配）
　年間配当金：従来の320円から360円に増額