マイクロソフトが、人工知能（AI）を用いてAIを開発する革新的な手法を導入した。この手法は、AI開発の効率を大幅に向上させ、技術革新のペースを加速させる可能性を秘めている。

マイクロソフトは、提携先である米オープンAIの高性能AIを「先生役」として活用し、生成AI開発に必要な膨大なデータの中から、より有用なデータを選別する手法を確立した。この手法により、AI開発プロセスの効率化が図られ、開発時間とコストの削減が期待されている。

2024年4月に発表された独自AI「Phi-3」は、この新しい開発手法の成果の一つだ。Phi-3は、パラメーター数が38億、70億、140億の3種類のモデルで構成されており、オープンAIの旧世代モデルGPT-3と比較して、パラメーター数が12分の1以下にもかかわらず、回答精度は同規模のAIの2～10倍を実現した。

この新しいAI開発手法は、AI技術の進化を加速させる可能性がある。将来的には、AI開発が人の手を離れ、AIが自律的に進化する段階に達する可能性も示唆されている。