ＩＮＰＥＸは、CO2と水を原料にグリーンなギ酸を製造する技術を開発する米国のスタートアップ企業「OCOchem」に出資した。OCOchemが開発を進める新たなギ酸製造技術は、CO2と水を原料にし、再生可能エネルギーを動力源として電気化学的方法を用いてギ酸およびギ酸カリウムをクリーンかつ安価に製造できる可能性を有している。ギ酸は解氷剤や肥料、化学品原料用途向けに幅広く使用されるほか、常温常圧で液体であり貯蔵や輸送が容易であることから、近年では水素やCO2の輸送媒体としても注目されている。

ＩＮＰＥＸは、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする目標を掲げており、CO2の有効活用に注力している。OCOchemの技術は、CO2を原料とした製品の製造を促進し、脱炭素社会の実現に貢献する可能性がある。