塩野義製薬は、「条件付き早期承認制度」の適用を求めている新型
コロナ治療薬で、動物実験で胎児に骨格形態異常を引き起こす「催奇形性」が確認された。妊娠したウサギに
治験で人に使うよりも高い濃度の薬を投与すると、胎児の骨格形態に異常が見られたという。塩野義も「妊婦への使用は推奨されない」と認識しているようだ。これまで目立った副作用が報告されておらず、安全性が高いとされてきたが、適用判断に影響する可能性も出てきた。
胎児に奇形が出る恐れがあることは、米メルク社の「ラゲブリオ」でも確認されており、妊婦への投与制限が早期承認のハードルを高める。これまで使用法の制限が少ないのが塩野義の利点とされてきた。