3月通期売上を8580億円から9040億円、税引前利益を670億円から1030億円、純利益を460億円から780億円へ上方修正した。一転増収増益で、期末配当は37円から78円へ増配する。「銅」価格上昇の恩恵が大きく、10－12月期の銅価格は6345ドル/トンと、前年同期で412ドル上昇した。中国経済の回復が背景で、ＥＶ（電気自動車）ではより多く銅を使用することが相場を押し上げたようだ。生産量も急拡大した。

銅やニッケルの想定外の上昇に加え、電子部品材料も好調で、上方修正は市場コンセンサスをかなり上回っている。車載用リチウムイオン電池正極材であるニッケル正極材はＥＶなどの大容量タイプでは必須で、生産能力を2027年度までに倍増する。株価はかなりの高値圏だが、2018年の史上最高値5562円を目指す動きも期待できそうだ。