ワイエムシィ（ＹＭＣ）は、ペプチドリームおよびペプチスターと共同で、特殊ペプチド原薬の量産に際し、連続クロマトグラフィー技術を精製工程に導入する検討を開始した。ＹＭＣはこれに先立ち2020年11月30日付でペプチスターの第三者割当増資を引き受けており、ラボスケール連続クロマトグラフィー装置をペプチスター本社工場に導入し、量産を目指す。

ペプチスターは、ペプチド医薬品の研究開発型受託製造会社として設立したが、これまで大きな進展は見られなかった。ＹＭＣｍｐ画期的な連続クロマトグラフィー技術は、抗体医薬、核酸医薬などのバイオ医薬品分野で、既に世界レベルの大手製薬会社や大手ＣＤＭＯ（医薬品受託製造開発企業）と共同研究を進めていると発表している。量産の実証実験は昨年初めから一年間に渡って実施されたようだ。

ＹＭＣは液体クロマトグラフィ用充填剤やマイクロリアクターを手がける京都の企業で、世界各地に子会社を設立している。ペプチスターは昨年第三者割当で17億9000万円を調達しており、神鋼環境ソリューション、ダイセル、横河電機、ＹＭＣが出資し、資本金は127億円まで増えている。量産体制の確立は待ち望まれていた材料で、正式発表が待たれる。