19年7月に表明していたビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブのオーストラリア事業買収について、6月1日に買収手続きが完了した。買収金額は1兆1416億円で、買収対象は当初予定の123社から55社に減少し、うちビール・サイダー事業の9社が特定子会社となる。

1兆1850億円の2021年5月19日期限で、三井住友銀行からつなぎ融資を受けているが、予定していた新株発行登録（期限2020年7月26日）を取り下げ、新たに2022年6月8日を期限とする2000億円の発行登録を提出した。新株発行が延期されることになり、短期的には希薄化リスクが後退する。ハイブリッド社債（劣後債）については、3000億円を予定しているが、新株発行が出来ない場合に備え、主要銀行と融資枠4000億円のコミット型劣後ローン契約を締結した。劣後債の資本性は50％で、市場環境に応じて使い分ける道を選んだ。