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2020/5/25 08:10
(4901) 富士フイルム HD 前期9%減益で失望売り、アビガンの業績貢献見通せず
前3月期売上は4.8%減の2兆3151億円、営業利益は11.1%減の1865億円、純利益は9.5%減の1249億円となった。グローバル企業故に連結決算発表を先送りしていたが、会社計画の売上2兆3700億円、営業利益2200億円、純利益1650億円から、一転減益のイメージは良くない。第3四半期の営業利益から見ても、計画達成は困難と見られていたが、市場コンセンサスも下回り、失望売りとなりそうだ。今期業績見通しも開示していない。
特に落ち込んだのはイメージングソリューション事業で、売上が14.0%減の3326億円、営業利益は51.0%減の251億円となった。中国工場の稼働延期で、インスタントカメラの「チェキ」やミラーレスデジカメが影響を受けた。アビガンについては、7月に3月比2.5倍の月間10万人分、9月に30万人分に増産する計画を示した。東京大の研究チームが現行の製造ルートに適用できるアビガンの効率的合成につながる触媒を開発し、合成過程で生じる廃棄物も大幅に減らせる技術を開発した。これを使えば製造能力は高まりそうだが、薬事承認申請は当局と調整中としている。
特に落ち込んだのはイメージングソリューション事業で、売上が14.0%減の3326億円、営業利益は51.0%減の251億円となった。中国工場の稼働延期で、インスタントカメラの「チェキ」やミラーレスデジカメが影響を受けた。アビガンについては、7月に3月比2.5倍の月間10万人分、9月に30万人分に増産する計画を示した。東京大の研究チームが現行の製造ルートに適用できるアビガンの効率的合成につながる触媒を開発し、合成過程で生じる廃棄物も大幅に減らせる技術を開発した。これを使えば製造能力は高まりそうだが、薬事承認申請は当局と調整中としている。