株テーマ:農業機械の関連銘柄

日本農業機械工業会の会長、副会長は上場企業とヤンマーで独占。井関はリチウムイオン電池搭載の次世代小型耕耘機を開発。クボタは小規模個人農家向け乗用田植機「ジョイカムキュートプラス シリーズ」と担い手向け乗用田植機「ウエルスターマックスプラス シリーズ」を発売。政府は、2008年度から「食料供給力向上緊急機械リース支援事業」を展開し、農家が農機をリースで購入する場合に半額を補助している。2009年度の補助金は5倍増の270億円に増額された。民主党はマニフェストで、農村漁村再生を重点項目にしている。

JA全農は、国内農機メーカー4社(井関農機、クボタ、三菱マヒンドラ農機、ヤンマー)に対し、指定した仕様書にもとづく60馬力クラスのトラクターを平成30年6月までに開発するよう求めた。米生産費に占める農機コストは約2割と依然大きく、生産者からは農機価格引き下げの要望が強い。自動水平制御、自動耕深制御、倍速ターン機能を備えたキャビン付トラクターで、最も安価な製品を共同購入型式として選定し、全国で1000台購入する。順次、機種・クラスの拡大を進める方向で、コストを削減する。

価格は一台あたり300-500万円と推定され、1社に限定されることから、30-50億円の商談となる。さらに約10年間はメンテナンス需要も発生する。農機大手4社のJA全農との取引は、年間1000億円程度と見られる。


クボタは、米エヌビディアと農業機械の自動運転分野において、戦略的パートナーシップを締結した。これまでもGPSを活用した有人監視下での無人運転が可能なトラクタを発売しているが、次世代の完全無人農機を実現するために、エヌビディアのエッジAIによる画像認識技術を取り入れ、天候や生育状況などのデータから適切な農作業を判断する知能化を進める。国内農業は高齢化に伴う離農が増える一方で、営農規模の拡大が進んでおり、自動運転農機の普及が期待されている。エヌビディアのAIやGPUを活用することで、スマート農業を実現する。

クボタは、2025年12月期までの5年間の中期経営計画で研究開発費を6割増の4000億円とする。トラクターの自動運転などのスマート農業に重点配分する。また、農機や建機が排出する二酸化炭素を2030年までに30%削減する目標を掲げた。ディーゼル燃料は、欧州で環境規制が厳しくなっており、小型トラクターやミニショベルを電動化する。

井関農機は、田んぼの自動抑草ロボット「アイガモロボット」の開発に取り組む有機米デザインに2億円を出資した。井関農機は電動農機にも参入し、2022年末に小型の芝刈り機を欧州で発売する予定となっている。

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