株テーマ:レムデシビルの関連銘柄

●レムデシビル関連株

米ギリアドがエボラ出血熱の治療薬として開発し、MERSやSARSでも効果が認められた。同じコロナウイルスで、中国と米国で臨床試験が開始され、日本を含む1000人規模の国際共同臨床試験も始まっている。

安倍首相は4月27日、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「レムデシビル」について「間もなく薬事承認が可能となる見込み」と明らかにした。海外での承認などを条件に審査の手続きを簡略化する「特例承認」を適用し、5月7日に承認された。

レムデシビル原材料のピロールは広栄化学工業が国内唯一の製造メーカー。広栄化学のピリジンはアビガンの製造過程における原材料として使用されている。


NIAID(米国立アレルギー感染症研究所)は、新型コロナ感染者に投与した場合、回復期間は11日で、プラセボ(偽薬)を投与した場合の15日より31%短く、致死率も8%とプラセボ投与の11.6%を下回ったと発表した。臨床試験は2月21日に日本のダイヤモンド・プリンセスから米国へ待避した米国人に始まり、欧米、アジアの68カ所で1063人が参加した。

ギリアドの発表に続くもので、ギリアドは早期にFDA(米食品医薬品局)に承認申請すると見られる。米国で承認されれば、日本は特例承認制度を活用して手続きを簡素化し、前例のないスピードで審査する見込み。レムデシビルは欧州と米国で製造されており、現時点で14万人分の在庫があり、年内に100万人分の供給を目指すとされている。日本に大量輸入できるかは未知数で、アビガンやワクチン開発は並行して行われることになりそうだ。

ギリアドが進める新型コロナ治療薬「レムデシビル」臨床試験について、中程度の症状がある患者に5日間投与すると65%で改善傾向が見られたが、10日間投与した患者では統計学的に明確な差異はないとの中間結果が出た。これによりギリアドは3.4%下落している。

ギリアドはレムデシベルの先進国政府向け価格を患者一人あたり2340ドル(約25万円)に設定したと発表した。公的医療保険をもつ先進国向けで、新興国向けは後発医薬品メーカーで製造し、安価に提供する方針を示した。2020年7月から適用する。バングラデシュのベキシムコ製薬はレムデシビルの後発薬「ベムシビル」を開発し、新興国への輸出を開始した。ギリアドは複数の製薬企業とライセンス契約を締結している。

ファイザーは、レムデシビルを複数年にわたって製造することでギリアドと合意し、供給不足に備える。ギリアドは米国と先進国向けの販売価格を、1本分を390ドル、1回の治療にかかる6本分の価格を2340ドルに設定し、新型コロナ治療薬としてFDAに承認申請した。


●2020年10月16日、WHO(世界保健機関)は、「死亡率を改善する効果はほとんどない」という暫定結果を発表した。

●2020年10月22日、ギリアドズは「レムデシビル」について、新型コロナウイルス感染症治療薬として、FDA(米食品医薬品局)の正式承認を受けたと発表した。5月には、重症患者の治療に限定した緊急使用許可を得ていた。

●2020年11月20日、WHOはレムデシビルについて、世界各地の臨床試験を分析した結果、「死亡率の低下などにつながる重要な効果はなかった」として入院患者への投与は勧められないとの指針を公表した。


●2021年6月22日、新型コロナ治療薬として国内承認されているレムデシビルについて、開発元の米ギリアド・サイエンシズが、新型コロナ感染者の死亡率が低下したと発表した。2つの研究で死亡率が54%、23%それぞれ低下したほか、5日間の治療後28日目までに退院できる可能性が高まったとしている。

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