フタバ産業は、農業向けの「木質バイオマス燃焼式光合成促進システム」を開発した。木質バイオマスを燃焼して発生したCO2を、排ガス浄化技術で安全に回収・貯留し、ハウス内の作物に局所施用するもの。光合成は、CO2と水から糖を合成する反応であり、CO2の濃度が高いほど光合成の効率が高くなる。従来の光合成促進システムは、化石燃料を燃焼してCO2を発生させるものが多いが、CO2の排出が課題となっていた。

一方、木質バイオマスは、成長過程で大気中のCO2を吸収しているため、燃焼しても大気中のCO2濃度に影響を与えないカーボンニュートラル燃料である。フタバ産業のシステムは、木質バイオマスの高効率な燃焼と、排ガス浄化技術で排ガス成分の安全性等の課題を克服した。また、ハウス内の作業者への安全性評価、農作物への生育の効果を農業試験場等の公的研究機関と連携し、検証を行っている。

2024年の実用化を目指しており、国内外の農業分野への展開を図っていく。