日立造船のスイス子会社である日立造船イノバ（ＨＺＩ）は、イタリア北西部のピエモンテ州で20 年間のバイオメタン供給事業を行う。ＨＺＩが自社保有・運営するバイオガス施設は、米国、スウェーデンに次いで 3 件目となる。湿式メタン発酵技術が用いられ、家畜の糞尿や農業副産物（野菜残渣、果物残渣など）、カカオ豆残渣、もみ殻などの有機性廃棄物からバイオガスが生産され、ドイツのガス精製装置によって純度を高めた「バイオメタン」として既存インフラであるパイプラインを通じて供給が行われる。

プラントの家畜糞尿や農業副産物などの処理能力は年間 42,500 トンで、純度を高めるためのガス精製装置のバイオメタン生産量は、年間約 35GWh のエネルギー供給に相当する。また、化石由来の天然ガスと比較した場合、約 7,800 トンの CO2 削減効果がある。