愛三工業は、安城工場敷地内に新工場を建設し、電気自動車(BEV)関連製品の車載電池用セルケースを製造する。製造する製品は初のBEV向け製品となる。エンジンに燃料を供給するキャブレタの製造などで培ってきた精密な金属プレス加工の技術を活かし、今回建設する新工場でBEV用リチウムイオン電池を保護するアルミニウム製のケースとカバーを生産する。新工場は2023年11月から着工し、2025年4月から操業開始予定で、新工場で製造する製品の売上規模は2026年度に40億円を見込んでいる。投資額は約25億円。

愛三工業は燃料ポンプなどエンジン向け部品がを主力で、デンソーから燃料ポンプ事業を買収しており、エンジン部品で収益を稼ぎ、BEVなど次世代事業に投資を振り向ける戦略をとっている。既存のモビリティ事業の競争力を強化し、BEVや燃料電池車向けのパワートレイン部品、再生可能エネルギー発電設備の製造などを検討している。