安川電機は通期経常利益450億円から540億円と20％増、純利益を300億円から390億円と30％増に上方修正した。製造業における生産設備の高度化・自動化を背景とした旺盛な需要を受け、中国をはじめ海外を中心に好調に推移した。会社側も強気で中国製造業の自動化需要は続くとし、人件費上昇でロボットが伸びるとしている。欧州でも自動車関連が好調で隙のない決算となった。中国共産党大会閉幕後の景気減速にも否定的な見方を示した。期末配当は15円から20円に増配し、年間配当を30円から40円とした。

決算序盤では最も注目度の高い企業だが、上方修正で通期利益は市場コンセンサスを上回っていると見られる。ＥＰＳは146.47円まで上昇し、割高感はやや薄れるが、同業他社と比べてＰＥＲが高く、増配でも配当利回りが低いことが相場の頭を抑える可能性がある。株価上昇は限定的となりそうだ。