経済への期待感が改善、インフレ懸念は再び上昇

2024年12月のミシガン大消費者信頼感指数は前月比3.1%増の74.0となり、5カ月連続の上昇を記録した。これは2024年4月以来の高水準であり、インフレ抑制が進む中で消費者の経済への信頼感が徐々に回復していることを示している。

特に注目すべきは、現在の経済状況を示す指数が前月比で驚異的な17.5%増の75.1に達したことだ。この急伸は、大型購入品に対する価格上昇期待が高まり、購買意欲が大幅に改善したことが背景にある。一方で、経済予測指数は前月比4.7%減の73.3に低下しており、政治的な影響による調整が続いている様子が伺える。


1年先のインフレ期待は2.6%から2.8%に上昇し、5月以来の増加となった。これは、消費者が再びインフレリスクを意識し始めた兆候といえる。ただし、この水準はパンデミック前の2年間（2.3%～3.0%）の範囲内に収まっている。一方で、長期的なインフレ期待は3.2%から3.0%に低下し、引き続き安定傾向を示している。

全体として、消費者は経済が以前より改善したと認識しているものの、「生活水準が十分に向上した」とは感じていないことが調査で浮き彫りになった。