ダイヘンは、ドイツ国内シェア２位の溶接機メーカである ローヒ・シュヴァイステクニック社(LORCH)を完全子会社化する。買収額は約2200万ユーロ（約34億円)。ダイヘンは、EV の車体軽量化に役立つ新接合システムや鉄骨・建機・風力発電等で用いる厚板溶接の生産性を飛躍的に高める新接合機器など独自の接合機器を多数開発しており、国内大手メーカを中心に採用実績が着実に増加しているが、欧州での実績はまだ少ない。LORCH社買収により、西欧の販売ネットワークと大手ユーザへの直販体制を活かし、西欧での接合機器の販売拡大を加速する。

また、FA ロボット事業においても、これまでに欧州事業強化策として買収したドイツのシステムインテグレータの LASO tech 社と Femitec社を活用することで、LORCH社顧客が持つ多様な自動化ニーズにも応えることができる。さらに、2014年度に買収した東欧No１の溶接機器メーカであるVARSTROJ社が持つ販売ネットワークを活用した東欧での LORCH社製品の販売拡大も期待できる。溶接機・アーク溶接ロボット分野での欧州市場No１メーカとなることを目指し、欧州での売上高を200億円以上(2022年度60億円の３倍強)に拡大させる。