電通が、「電通本社ビル」の売却を検討と報じられている。地上48階建て、高さ約210メートルの超高層ビルで、旧汐留貨物駅跡地の再開発で建設され、売却額は過去最大級の3000億円規模と見られている。電通グループは約9000人でリモートワークを実施しており、働き方改革で売却し、資金を成長投資に振り向けるメリットもある。本社は移転せず、賃借する予定という。

海外ファンドは日本の不動産投資に注力しており、香港のＰＡＧは欧米年金基金などから2900億円を集め、借入金を含め投資余力は8400億円で、全額を日本に振り向ける可能性も指摘されている。カナダのＢＧＯも今後2～3年で最大1兆円を投じると報じられていた。日本の不動産市場は欧米に比べコロナ禍の打撃が小さく、相対的にリターンも大きいことが理由付けとなっているようだ。