NY連銀ウィリアムズ総裁、インフレ率が2%目標に向かって着実に低下

ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁は、現在の米国経済について「良好な状態にある」と評価した。労働市場は堅調で、インフレ率はFRBの長期目標である2%をわずかに上回る水準まで低下している。また、GDPの成長率は過去2年間で年平均約3%と力強い伸びを示しているという。

インフレ率は2022年6月に40年ぶりの高水準である7%超を記録したが、最新の個人消費支出(PCE)価格指数では約2.25%まで低下している。ウィリアムズ総裁は、インフレ率が2%目標に向かって着実に低下していると自信を示した。労働市場については、パンデミック後の極端な人手不足から、現在は需給が均衡してきていると指摘した。

FOMCは9月に政策金利の誘導目標レンジを0.5%ポイント、先月さらに0.25%ポイント引き下げた。ウィリアムズ総裁は、今後も中立的な政策スタンスに向けて動いていくことが適切だとの見方を示した。

2024年の実質GDP成長率は2.5%程度、失業率は4～4.25%の範囲で推移し、インフレ率は年間で2.25%程度になると予想している。長期的には、インフレ率は徐々に2%目標に向かって低下していくと見込んでいる。ウィリアムズ総裁は、経済が「均衡」状態に達したと評価している。