日立建機が2025年3月期の業績予想を下方修正し、一転減益に転じる見通しとなった。2025年3月期の連結最終利益予想を従来の980億円から800億円に18.4%下方修正した。この修正により、前期比14.2%の減益となる見込みだ。

背景には、北米を中心とした主要市場での需要減少がある。金利の高止まりなどが影響し、油圧ショベルの需要が想定を下回っている。また、人件費や研究開発費の増加も利益を圧迫する要因となっている。

2025年3月期第2四半期累計期間(4-9月)の実績では、連結最終利益が前年同期比44.8%減の317億円に落ち込んだ。特に7-9月期は前年同期比72.5%減の71.6億円と大幅な減益となった。

一方で、下期(10-3月)には前年同期比34.8%増の482億円に回復する見通しだ。マイニング事業やバリューチェーン事業の堅調な推移、原価低減や販売価格引き上げの取り組みなどが寄与すると見込んでいる。

日立建機は厳しい事業環境に直面しているが、収益構造の改善や成長分野への注力を通じて、業績回復を目指す姿勢を示している。