東京都で自宅療養者向けの酸素濃縮装置が不足しているとの報道で、急伸した。東京都は8月2日からメーカー5社から調達した500台を貸し出す取り組みを始めているが、先週末には在庫が50台あまりとなり、追加発注したようだ。気管に管を通して直接肺に酸素を送る人工呼吸器と違い、酸素濃縮装置は空気中の酸素を20％から90％に高める仕組みで、口や鼻から高濃度の酸素を吸入する。パルスオキシメーターで酸素飽和度が93以下になった場合に処方されることが多い。

フクダ電子の在宅酸素療法（HOT）の利用者数は約17万人で、適用拡大に応じて需要が増え続けている。フクダライフテックが酸素濃縮装置を自宅へ設置し、取り扱いの説明も行っている。新型コロナ感染拡大で自宅療養者が増え続ける限り、需要は高まるばかり。