（8804）東京建物は、保有するヒューリック株の一部売却により、259億円の売却益（特別利益）を計上することを発表した。これに伴い、2024年12月期の通期業績予想を修正し、純利益を従来予想の485億円から620億円へ引き上げた。1株当たりの当期純利益は296.90円となり、前回予想の232.25円から大幅に上昇する見込みだ。

また、2024年12月期の配当予想も上方修正された。期末配当は1株当たり53円（従来予想は43円）となり、年間配当は90円に達する見通しだ。配当性向は30.3%となる。

さらに、東京建物は自社株取得枠を設定。2025年2月13日から8月31日までの期間に、最大150万株（発行済株式総数の0.72％相当）、総額30億円の上限で市場買付を実施する。これにより資本効率の向上と株主還元の強化を目指す。

今回の売却益計上と積極的な株主還元策は、同社の中期経営計画（2020〜2024年度）の総仕上げとして、株主価値の向上を強く意識したものといえる。