小型衛星開発のSynspective（シンスペクティブ）が、東証グロース市場に上場した。公開価格は480円。同社は合成開口レーダー技術（SAR）を搭載した小型衛星を開発・運用し、災害対応や環境モニタリング、インフラ管理など多様な分野においてデータソリューションを提供している。

Synspectiveは2018年2月に設立された比較的若い企業だ。同社は、政府主導の革新的研究開発推進プログラム（ImPACTプログラム）の成果を応用し、独自の小型SAR衛星「StriX（ストリクス）」を開発した。この衛星と関連システムを用いて、複数の人工衛星を一体運用する衛星コンステレーションの構築を目指している。

SAR衛星は天候や時間に左右されず観測可能で、従来の光学衛星を補完する重要な技術として注目されている。Synspectiveは、複数の衛星で構成される「コンステレーション」による高頻度観測を実現し、防衛や再生可能エネルギー分野での成長が期待される。

同社は内閣府や防衛省と連携し、国内外での事業展開を加速中。今回の上場は、今後の市場拡大と技術革新に向けた大きなステップとなるだろう。