株テーマ:プリファードの関連銘柄
プリファード・ネットワークス関連株
日本経済新聞が有望スタートアップを調査した「NEXTユニコーン調査」では、AI部門の首位で企業価値が2402億円とされ、IPOも期待されている。プリファードは、27歳のエンジニアが趣味で10日間で書き上げたAI深層学習のフレームワーク「チェイナー」をオープンしようとしたことで、瞬く間に業界標準となり、世界の名だたる企業が相次いで、提携を申し入れた。
プリファードはIoTとAIを融合し、新しいイノベーションを興す企業として注目されている。膨大な量のデータ処理を行い、学習・活用するためにはクラウドによるデータ処理すら破綻すると考え、「エッジヘビーコンピューティング」という手法を提唱している。ネットワークデバイス・エッジデバイスにも高度な機械学習のアルゴリズムを搭載し、分散協調的に機械学習をする事で、ネットワークのボトルネックを解消する。機械学習・深層学習を研究開発するだけでなく、インテリジェントなネットワークを構築する事は高い評価を受けている。
プリファードの重点領域は「交通システム」、「製造業」、「バイオヘルスケア」の3つ。自動運転やコネックテッドカーでは2014年からトヨタと共同研究、ロボティクスや工作機械で物体認識・制御・異常検知でファナックや日立製作所と共同研究、医療画像の解析や血液によるがんの早期発見では、国立がん研究センターと共同研究を行っている。
会社設立は2014年で、米シスコシステムズ、インテル、マイクロソフトと深層学習で協業し、世界展開を視野に入れている。
プリファードネットワークスは、2024年12月にSBIグループをリードインベスターとする第三者割当増資や金融機関からの融資で総額190億円の資金調達を実施。主な割当先は、SBIグループ、積水ハウス投資事業有限責任組合、三菱商事、ワコム。SBIは、2024年8月に資本業務提携に関する基本合意書を締結し、最大100億円規模の出資を予定するとしていた。
プリファードネットワークスは、2024年11月に独自開発するAIプロセッサー「MN-Coreシリーズ」の新製品として、生成AIに最適化した「MN-Core L1000」の開発を開始し、2026年の提供を目指すと発表。生成AI利用時(推論)において、GPUなど既存プロセッサーの最大10倍の高速処理を実現するとしている。
トヨタは2014年からモビリティ分野でのAI活用のための共同研究開発に着手し、2015年12月にはトヨタが10億円を出資、2017年8月には105億円を追加出資した。ファナックも10億円に5億円追加出資し、博報堂DY、三井物産、みずほ銀行、日立も各5億円ずつ出資している。
プリファードとディー・エヌ・エーは、ゲーム、ヘルスケア、自動車・交通関連を事業領域とした合弁会社「PFDeNA(ピー・エフ・ディー・エヌ・エー)を設立している。
シーイーシーは、プリファードとの協業で、トヨタの機械学習を利用したデータ分析システムの試行導入を支援した。