（4118）カネカは、イスラエルの医療機器企業EndoStream Medical（ESM社）の株式を96.8％取得し、同社を子会社化したと発表した。ESM社は、脳血管疾患分野に特化した革新的な技術を有する企業であり、特に動脈瘤治療用デバイス「Nautilus」の開発で注目されている。

「Nautilus」は、特殊構造により塞栓コイルとの併用で動脈瘤への血流を遮断し、従来のデバイスでは治療が難しかった脳動脈瘤に対応可能だ。2024年11月に欧州で薬事承認を取得済みであり、2026年春には米国、2027年には日本市場への展開を計画している。

カネカは自社のモノづくり技術とESM社の最先端技術を融合し、脳血管内治療を中心とした新たな医療機器の共同開発を推進。2030年までに200億円以上の売上を目指すとしている。また、カネカは脳動脈瘤塞栓コイル「i-ED COIL」や脳梗塞治療デバイス「Tigertriever」などの既存製品を含むポートフォリオをさらに拡充し、Medical事業を含むヘルスケアソリューションユニット全体で3,000億円の売上目標を掲げている。

カネカは、脳血管治療市場での地位をさらに高め、持続可能な医療ソリューションの提供を目指す姿勢を示した。

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