中国の製造業セクターの拡大ペースが加速した。財新/S&Pグローバル中国製造業購買担当者指数（PMI）は11月に51.5となり、10月の50.3から上昇した。これは2024年6月以来の高水準であり、製造業の状況が2カ月連続で改善したことを示している。

新規受注の増加が製造業セクターの改善を牽引した。新規受注は3年半ぶりの高い増加率を記録し、輸出受注も回復した。これは、需要環境の改善や新製品の投入、米国大統領選挙後の在庫積み増しなどが要因とされている。

生産水準は新規受注の増加を受けて上昇し、6月以来の最速ペースで増加した。中間財メーカーが最も高い成長率を記録した。一方で、雇用は3カ月連続で減少した。これは辞職や人員削減によるものだが、その減少ペースは10月から緩和され、緩やかなものにとどまった。

9月下旬以降、既存の政策と追加の景気刺激策の相乗効果が市場に継続的に作用し、過去2カ月の経済パフォーマンスの改善に反映されているが、引き続き政策対応が求められる状況だ。