中外製薬とドラッグデリバリーシステム技術を応用した siRNA 医薬品の共同研究に関する契約を締結した。中外製薬がナノキャリアが保有する特許や共同研究における成果を利用して医薬品の開発及び事業化を行うことを希望する場合は、優先的に独占的実施の許諾を受ける権利も付与する。契約一時金を受領するため、今期純利益は10億円の赤字から3億2200万円の赤字へ縮小する。営業外収支で為替差益が発生することも寄与する。売上高についても、契約一時金収入の増加と化粧品原料の売上増加で5億6000万円から6億7300万円へ上方修正した。

また、中外製薬を割当先として38万9400株の第三者割当増資を行う。1株につき1284円で、調達額は約5億円。共同研究契約で新型ミセルの開発を加速する費用に充当する。ナノキャリアはミセル化ナノ粒子で多くの開発パイプラインを有するが、未だに臨床試験段階。赤字続きで借入が困難な状況であり、渡りに船。