東邦金属は、核融合科学研究所と黒鉛とモリブデン合金の接合を可能とする新技術を開発する。核融合炉の実現に向けた要素研究の過程で必要となる、黒鉛を含む様々な炉壁条件を実現するためで、共同開発したタングステンと銅合金の異種金属接合技術である「ダイバータ用異種金属接合体」を発展させる。

黒鉛と金属合金との接合はロー付け法が主流だが、製造工程の複雑さや処理に要する時間、接合する材料同士の熱膨張差による反りの問題等から、必ずしも最適な方法とはなっていない。新技術はロー付け法に代わる新たな接合技術として期待されており、核融合炉の実現に向けた研究開発に大きく貢献する。

核融合発電では、東邦金属と核融合科学研究所が開発した「プラズマを利用した異種金属接合技術」で接合した、タングステンと銅合金などの接合材（ダイバータ）が使用される。