小野薬品工業は、2020年6月5日、蛋白分解酵素阻害剤「フオイパン」を用いた新型
コロナウイルスに対する
臨床試験を開始したと発表した。
「フオイパン」は、慢性膵炎と術後逆流性食道炎の治療薬として製造販売承認を取得している薬。新型
コロナウイルスは、人の気道などの細胞にあるACE2受容体に結合後、ウイルス膜と細胞膜を融合させて侵入し、感染する。膜融合を起こすには、細胞側の蛋白分解酵素にウイルス表面のスパイクタンパク質を切断させる必要があり、フオイパンはこの酵素を抑えるメカニズムがあり、新型
コロナウイルスへの効果が期待されている。
小野薬品工業の株価は71円安の3026円で推移している。