株テーマ:パワー半導体の関連銘柄

パワー半導体は、交流を直流に変換、電圧を低下させ、モーター駆動や充電、マイコンやLSIを動作させる電力制御用半導体。プロセッサーやメモリなど普通の半導体材料がSi(シリコン)で、パワー半導体ではSiの他にSiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)が用いられる。将来的にはGa2O3(酸化ガリウム)も期待されている。

現在主流のシリコン半導体では、これ以上の効率化は困難とされ、シリコンカーバイドや窒化ガリウムを使ったワイドバンドギャップ半導体の開発が進められている。パソコンなどの電源向けから、ハイブリッドカーへの応用、さらには電力系統で変換器素子として利用した場合、電力ロスが百分の一になるなど、利用価値は極めて大きい。

5Gが普及し、高速大容量通信が自動運転時代の幕を開くと、シリコン半導体は限界を迎え、化合物半導体によるパワー半導体の時代が来る。化合物半導体の特許取得数はトップが富士通、サムスン電子、TSMCに続いて、豊田合成、住友電気工業、住友化学、古河電気工業、ソニーが顔を連ねている。

パワー半導体進化の系図
①SiC(炭化ケイ素)パワー半導体
②GaN(窒化ガリウム)パワー半導体
③Ga2O3(酸化ガリウム)パワー半導体

富士経済は、2022年5月にパワー半導体の世界市場規模が2022年は2兆3386億円、2030年は5兆3597億円になるとの予測を発表した。電気自動車や再生可能エネルギーの普及が進むことで市場拡大が見込まれる。

2022年2月には産業技術総合研究所がSiCとGaNを一体化した半導体の試作に成功したと報じられた。SiCの信頼性とGaNの動作効率という2つの利点を両立させる。将来的には小型EVに搭載するインバーターや太陽光発電設備に使うパワーコンディショナーへの応用を目指すもよう。

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株式情報更新 (11月23日)


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