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    ラピダス、AI半導体へ一直線
    2022年11月に国の補助金700億円を受けてスタートしたラピダスは、23年2月に北海道での工場建設を発表し、23年4月に2600億円の追加支援が決定した。事業立ち上げの準備が本格化してきたが、トータルの3300億円は製造装置の購入やIBMとの技術提携に必要な資金で、追加の支援が必須となっている。

    1月で社員は約300人になり、博士は約25%で、修士は約30%と、優秀な人材も集まっている。政府は、米国やドイツなどのEU諸国を上回るスピードで支援を実施してきた。政府は、12~28ナノの製造を行うTSMC第1工場に最大4760億円、第2工場向けに最大7700億円の支援を行う。さらに、第3工場を建設し、3ナノのAIチップなどを製造し、続いて第4工場では、1.4ナノのチップ量産を計画しているとの観測もある。


    ラピダスは北海道千歳市で総額5兆円規模の工場建設を始めており、2ナノメートルのチップの量産を目指す27年までの研究開発費は2兆円に達するもようであり、政府は全額支援も検討しているようだ。

    TSMCのアリゾナ第1、第2工場建設は計画より遅れている。米政府の補助金支給の遅れからアリゾナ第2工場(3ナノチップ)は、27~28年に操業開始がずれ込みそうだ。独ドレスデンでも工場を建設する方針だが、車載用半導体の22~28ナノが主で、EU諸国はAIの深層学習などに必要なGPU(画像処理半導体)の生産拠点を誘致していない。


    ラピダスは、ASMLから極端紫外線(EUV)露光装置を導入し、2ナノチップに関してはIBMと連携する。一気に世代を飛び越えて、主戦場であるAIチップの製造過程に切り込む。エヌビディアやブロードコムから期待される所以となっている。

    AI半導体開発のテンストレントからエッジAI半導体の製造を受託することになったことは朗報だ。設計から市場に提供するまでの時間を最短化するビジネスモデルが評価され、相乗効果は大きい。最先端半導体技術センター(LSTC)へ政府が450億円補助する枠組みで行われ、自動運転産業用ロボットの分野などで注目されている。

株式情報更新 (11月23日)


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