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    旧親会社から完全脱却、三菱電機も全ルネサス株を売却
    三菱電機は、保有するルネサス エレクトロニクス株を2024年2月29日に全て売却した。ルネサス株を巡っては、旧親会社のNECと日立製作所も2024年1月に保有株を全て売却している。これによって、旧親会社の3社全てがルネサス株を完全に手放すことになる。

    ルネサスは、大規模なリストラを伴う構造改革を推し進めながら経営を再建。INCJ(旧産業革新機構)の持ち株比率も低下しき、2023年には、INCJがルネサスの全株式の売却を完了した。2024年1月にはNECと日立製作所も2024年1月に保有株を全て売却している。

    ルネサスはこれまで半導体の設計開発会社を相次ぎ買収した。さらに、約9000億円を投じ、ソフトウエアメーカーの米アルティウム買収を決めた。アルティウムはプリント基板の設計ツールで高いシェアを持つソフトウエアメーカーで、顧客にソフトウエアの開発環境などもセットで提案する戦略を推し進める。

    実需を上回る受注を抑制し、在庫管理が徹底しており、市況が悪くても3割の利益率を出せる体質が評価されてきた。アルティウム買収後の財務悪化懸念も薄らいでいる。

    ルネサスの時価総額は5兆円、長期目標は12兆円で、アルティウム買収の成否がカギを握る。アルティウムの株主総会などを経て2024年下半期に買収完了を予定する。複雑化する電子機器の設計プロセスを効率化できるプラットフォーム事業を手に入れ、半導体のハードウエア事業と二本柱に育てる計画。

株式情報更新 (11月23日)


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